カーマロカ —将門異聞—

「カーマロカ」表紙
2005.1.18 発売
双葉社
ISBN4-575-23513-X

【あらすじ】
坂東の地に独立国の野望を掲げ、国中を揺るがした将門の乱。天慶三年(九四〇年)、夢破れ、猛将は戦場に散ったはずであった。
だが、朝廷だけは知っていた。平将門は生き延びて甲斐にあり、と。
新たな将門伝説を紡ぐ、無双の精妙歴史ロマン!(出版社紹介文より)

雑誌『小説推理』で2004年4月号から11月号まで連載した同名の作品を、加筆修正した長編作品です。密かに生き延びていた将門公の、朝廷側の追っ手からの逃走を描いた歴史ファンタジー。甲賀忍軍の源流となった維摩一族や陰陽師などの伝奇的要素も含まれた、エンターテインメント要素の強い作品になっています。『本の雑誌』では2005年上半期ベストブック3位という嬉しい評価をいただきました。
月刊連載ということで毎回、派手な戦いや謎解きを盛りこむのに苦労しましたが、おかげで密度の濃い作品に仕上がったと思っています。三雲の作品の中では異様にオッサン比率の高い作品で、渋い男キャラをたくさん描けて楽しかったのです。こういう作品、また書きたいですね。

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