2007.5.10発売
電撃文庫
ISBN978-4-8402-3842-7
イラスト: 和狸ナオさん
あらすじ
ひょんな成り行きで佐伯家のお茶会に出席することになった智春と操緒。そこで二人は、佐伯兄と哀音の昔の写真を目撃し、彼らの意外な過去を知る。そのころ再び現れた『魔神相克者』加賀篝隆也は、新たな機巧魔神用プラグインを求めて市内の高校を襲撃していた。加賀篝に壊滅させられた明蓮寺高校生徒会を訪れ、新型プラグインの護衛を託された佐伯兄と智春たち。だが、やがてそれは洛芦和高校に史上最大の危機を招くことになる。
生け贄の少女を体内に封印し、強大な魔力を操る人造の悪魔――機巧魔神に秘められた悲しい秘密が解き明かされるとき、智春は何を思うのか?大人気スクールパンク、激動の第七弾!(出版社紹介文より)
シリーズ第7作目です。今回の内容は企画のかなり初期段階から予定されていたエピソードで、アスラクラインという作品の世界観にかなり深く関わる内容になっています。佐伯兄−哀音の関係が智春−操緒に与える影響や、佐伯妹が智春を特別視している理由など、諸事情で延ばし延ばしになっていた部分が描けて楽しかったです。生徒会長ズや科學部部長もようやくまともに活躍させられた感じ。アスラクラインという作品の魅力が(今のところ)いちばんいい形で出ているエピソードではないかと思います。
涼しげな透明感のある表紙イラストは、本文中のかなり重要な場面のイメージにぴったりで、ものすごく気に入っています。ただオビのコピーが狙っていた内容とかけ離れていて個人的に悲しかったというか残念でした…。